ツヌーガ®を使った2022年のミニマルウォレットとは

いきなりツヌーガ®って何って?狐をつままれた感じになってしまう方も多いかと思いますが、ダイニーマ(Dyneema)やスペクトラ(Spectra)と聞くと、「ああ、今結構つかってるアウトドアブランドありますよね!」とか「この柄の生地だよね!」と生地をイメージすることが出来ます。

 

でも実際DyneemaやSpectraって繊維~糸の名前ってことを知っている方は少ないのでは、、、

ということで今回はダイニーマやスペクトラって何ってところと、YM Minimal wallet(ミニマルウォレット)に使ったツヌーガ®生地について触れていきたいと思います。

 

スーパー繊維:超高分子量ポリエチレン繊維

いきなり超高分子量ポリエチレン繊維って耳慣れない言葉を使いましたが、設計者の僕も口が回らないながーーーい名前ですが、軽量で非常に耐摩耗性の高い、アラミド繊維に次ぐ第2世代のが繊維この超高分子量ポリエステル繊維になります。

この超高分子量ポリエチレン繊維はオランダDSM(最近ではDCF:ダイニーマコンポジットファブリックで有名)と日本の東洋紡が1984年から共同研究スタートし事業化したもので、日本での生産は1991年から「DSMダイニーマ」と東洋紡の合弁会社である「日本ダイニーマ」が生産しております。

日本では東洋紡が「イザナス®」のブランド名で、オランド:DSMは「ダイニーマ®」のブランド名で販売しております。

これが皆さんの良く知るダイニーマ®なのです。

「イザナス®」もダイニーマと製法は同じでブランド名が異なるだけなので、その違いだけとなります。

 

ではツヌーガ®とは??

イザナス®と製造方法が異なる似寄り特性のものが「ツヌーガ®」となります。

ツヌーガ®は「溶剤ゲル紡糸法」と名する製法を用いる「イザナス®」とは異なり、ポリエステルやナイロンと同じ製法の「溶融紡糸法」を用います。

このツヌーガ®は繊維としてイザナス®=ダイニーマ®に比べ「強度」はやや劣るものの、「染色」が可能であることで汎用性が高く、作業用の衣服や手袋などに使われているが特徴と言えます。

ややオーバースペック気味のダイニーマ®やイザナス®をよりコストを抑えて汎用性の高いものにしているこのツヌーガ®は2019年からサンプルでメーカーさんより頂き試作してきました。

当時はダイニーマの在庫やスペクトラの在庫を多めに購入しており使用していたのでなかなか使う機会がなかったのですが、2021年末から2022年初にかけてプラパーツや生地が値上がり(10%以上)してきた中丁度ストックが切れてきてされどうしたものかと考えていた矢先に2~3年前にスペックインしていたツヌーガ®の織物をとうとう使う時が来ました。

その第一弾が、、、

 

YM Minimal Walletへツヌーガ®を採用

ミニマルウォレットのYM Minimal walletへ初採用となりました。

 

 

今後しばらくMOUNTDOORではYM Back packはじめ、さまざまなプロダクトへツヌーガ®を使ったグリッド生地を採用します。他のプラパーツは値上がり、生地(X-PACも、、、)もコストアップしてしまい2022はどうしたものかと弱小メーカーながら考えてはおりましたが、上手いトレードオフでこれまで通りの価格ではリリースできそうなので暫くは安心できそうです。

 

2022年2/末に予約オーダーに向けて進んでおりますので、気になったかたは是非チェックしてください!