ULTRA200という生地

Ultra200(Ultra200X)って何?

ウルトラライトに敏感な方なら既にご存知の生地ですが、ultra200はチャレンジセイルクロス=challenge Sailclothというスピンネーカーのメーカーさんが作り出した生地です。(2023年追記:Ultra200からUltra200Xへとアップデートしております)

この生地を用いてウルトラライトアウトドアメーカーの先頭を走るような海外のメーカーさんでは既にザックに採用したり、バッグに使用して少しずつウルトラライトハイカーへと浸透しております。

ultra200は200デニールであり、他にもUltra100 / Ultra400/ Ultra800もあります。

公表されているテスト数値ではUltra200の引張強度が縦46kg程度、横60kg程度(ATSM D2261)、、、X-Pacの約10倍の強度となりますし、研磨サイクルテストも4000サイクル以上(ATSM 3884 )。。。見た目は柔らかそうなのですが破れにくくそして軽量。。。なんという素材なのでしょうか。。。

 

 

UHMWPEとは、、、

以前ツヌーガ®︎の記事でもご紹介しているブランド:ダイニーマスペクトラと同じプラスティック素材で超高分子量ポリエチレンのことです。

通常2~30万の分子量を100~700万まで高めたポリエチレンで熱可塑性樹脂のスーパーエンジニアリングプラスチックとされています。

一般的なプラスティックとの比較として、、、

・比重が低い→製品の軽量化に繋がる。

・耐摩耗性: ポリアセタール、フッ素樹脂、PA66ナイロンなどよりも優れた耐摩耗性

・耐衝撃性→あのポリカーボネートをも上回る高い耐衝撃性をもつ=使用する製品の耐久性を向上

・吸水性が低い:水分を含んでも寸法の安定性が高い(織物などにつかっても高い安定性)

つまりアウトドアのウルトラライト化にうってつけのプラスティックであり、それを生地にしたのがUltraシリーズです。

※耐摩耗性はコーデュラ500の約2倍というデータもPA'LANTE社で検証されております。

品質は??

ULTRA200の表面は文字通り200/400デニールの太さの織物をラミネートしており摩耗性に優れております。(2023年追記:より強度を出すためにECOPAK同様ひし形のラミネートをUltra200に施しておりより強度や張りがましております)

比較されるDCFは50d-150dのポリエステルで摩耗には優れておりませんのでULTRA200に表面強度に分があります。

その分重さが出てしまいますので軽さを取るか強度を取るかは使われる方次第です。

使っていくうちに紙のようにクシャクシャとなります。DCFと同様の表情が味わえるので経年変化が楽しめる味わいのある素材です。(2023年追記:Ultra200は柔らかさもありましたがUltra200Xへアップデートして非常に張りと強度がアップデートされております)

2023年追記:この画像はYM Back Pack Wanderingという40L~サイズのバックパックで本体ボディやロールトップにULTRA200Xを採用しております。触った感じは紙袋Ultra200Xは非常に張りのある生地で高スペックな生地です。

価格は??

正直DCFと同じようにお安くなく、生地単価としてはX-Pacなどの倍。。。かなり高価な生地となりますのでなるべく要所要所ポイントになるところで使いたいなあと思っています。

 

Ultra200を採用している製品とは??

各アウトドアブランドでも数多く採用されています。2023~はUltra200Xが主流となってきておりますので、店頭に並んでいる製品もどんどんアップデートされていると思います。MOUNTDOORの製品は最後のまとめにまとめております。

他社製品では現在(2023年)調べ、全国的に店頭でも触れることが出来るかなと思う製品をピックアップしております。(※MOUNTDOOR品ではなく申し訳ない...)

 

1: Trail Bum

ご存じTrail Bum! 日本のUL文化のパイオニア的存在で今や手に取れるショップさんも多いのでは。。。MOUNTDOOR製品はUltra200X製品が並んでいるショップが少ないのですが、他メーカーさんで是非触っていただく機会があれば。。。

※画像をクリック

2: Liteway

ウクライナ発のLITEWAYさんのザックはChallenge Sailcloth社の生地をメインにかなり使われています。ECOPAK、Ultra200、そしてUltraGridと今旬な生地をいち早く取り入れているメーカーさんです。

 

※画像をクリック

まとめ

Ultra200 / Ultra200Xは上手くポイントで使えばコストも安定させられてプロダクトの付加価値が上げられるので、色々と考えて少しずつ展開していきたい高スペックな生地ULTRA200・Ultra200X。DCFと比べてバリエーションがまだ少なく(2023年現在)カラバリもまだまだ少ないですが、今後の広がり方次第ではきっと色んなカラーやスペックで展開されることが期待できるULTRA200やULTRA200X生地のご紹介でした。触った感じ厚手の米袋?のような感じですが使えば使う程馴染んでくるので是非所有された方はご自身カラーに染め上げていってください。

また是非Ultra200を採用したMOUNTDOORの40Lバックパック=YMBackPack WanderingYM Minimal walletYM Back pack JourneyJOURNEYのCUSTOM、YM Shoulder Minimalもチェックしてみてください。