UltraGridとは。。。
UltraGridとは。。。
ULTRA200を採用したザックなどは2023年に入ってからは日本国内で取り扱うショップ様が増えておりその勢いは増すばかり。。。MOUNTDOORではUltra200を2022年の春先から国内ではいち早くYM Shoulderシリーズに取り入れており積極的に良いと思われる新素材をなるべく多くの方には早くプロダクトを通して知ってもらおうと思い取り入れております。
そこへ来てUltraGridとは??
Ultra200との関係性は??
などなどちょっと疑問に思うことやどんな素材なのか?をご紹介していればと思います。
UltraGridについて
UltraGridはECOPAKやUltra100~200を手掛けるあのChallenge Sailcloth社が作る新生地-リサイクルナイロンの織物になります。ぱっとみはDyneemaの格子生地やSpectraの生地に似ていますが、よく見ると柄が異なりますし生地の凹凸が無いので表面はサラッとしています。
スペックは??
ここではUltraGridに関してのスペックをご紹介したいと思います。
生地仕様
・重量: 3.9 オンス/平方ヤード、132 gsm
・幅: 59インチ、150cm
・C0 DWR(耐久撥水加工)
・リサイクル 210d ナイロン x 5mm ダブル 200d Ultra™ グリッド
・1500mmPU
生地強度
・試験内容(標準引き裂き・引張試験):ASTM D2261
引き裂かれず
・試験内容(耐摩耗性-ロータリープラットフォーム、ダブルヘッド方式) : ASTM D3884
1100サイクル
・防水
1500mm
引き裂き強度は非常に高い性能を保持しております。上記の試験内容で引っ張っても引き裂かれなかったとメーカーサイトに記載されております。摩擦に関してはX-PACの1100サイクルやECOPAKの500サイクルに比較して優れた数値ではあり、「引き裂き」と「擦れに強い生地」というのが特長です。
一方、防水性能は1,500mmの耐水加工となっております。一般的なテントの耐水加工値に近い数値となりある程度の雨には対応できる数値です。ただECOPAKのような防水生地と比べると1/100ではありますので連続した強い雨に集中的に打たれると徐々に表面から浸水していく数値ではあります。
UltraGridを使ってみて。。。
MOUNTDOORでは以下の製品で使用しております。。。素材自体は柔らかく、しなやかな生地なので触れていてもストレスを感じにくい素材です。そのUltraGridの特性を生かしMOUNTDOORに合う製品に採用しております。
1:YM Bum Buddy Bag
「もっと身体と密着した相棒的なショルダーバッグが欲しい。」そんなところからリリースしたのが2022企画プロダクトのYM Shoulder-KUMPEL-。そしてもっとよりコンパクトに軽快にというご要望から2023はKUMPELより一回り小さいMinimalの企画開発に踏み切りました。
そして今回YM Shoulderから一新。
良い部分を引き継いでYM Shoulderシリーズから袂を分かれ、YM Bum Buddy Bag(バムバディバッグ…噛みそうですが)として新しいモデルになりリリースすることになりました。そのBum Buddy Bagに2024はUltraGridを採用しました。
※Bum bagはイギリス英語でウエストバッグとなります。仲間(Buddy)のようにともにするバッグとして命名しております。中に物入れて偏った形になってもボトムのコンプレッションコードを絞れば下側が絞られ中身が上側にコンプレッションして固定されて形も綺麗に見えつつ、行動中動いていても中身が動きにくいので非常にストレスが緩和されます。
またボディバッグのように密着させることも出来るのでまさに相棒のような存在です。
2: YM Sacoche Lite
「定番だけもっと使い易いサコッシュ」
開発当初は山町サコッシュとして2018年頃からスタートして、MOUNTDOORの定番となったサコッシュ。その後「山町」を全てYM(Yama - Machiの頭文字から)に統一してオリジナル製品は全てYMと総称するように。
その先駆けとなったYM Sacocheを2024から少しアップデートしたのが一回り小さくなったYM Sacoche Liteです。
そのYM Sacoche liteにはECOPAKとUltraGridを組み合わせて作成しました。
3: YM Back Pack -JANUS-
4: YM Back Pack Journey -CUSTOM-
YM Back Pack -Journey- 開発背景
カスタムの取り組み経緯
「黄色とかこのピンクのクッカーケースの色があったらオーダーしたいのになあ。。。」
それはとあるイベントで僕の両親ぐらいの歳の方から頂いたちょっとした一言から背中をおされた企画となります。
設計者目線の標準カラーはお分かりの通り普段着や登山ウェアなどに合わせやすいベーシックなカラーを基本としております。また他製品への転用もし易いのでなるべく材料は均一になるようにとりまとめて最適なコストへと落とし込んでいます。これはどのメーカーでもあるあるなお話です。
でも頭の片隅にはいつもあるお客様向けのカスタムオーダー。。。
これだけに取り組むとなると人一人が専属で付かないとなかなかできず、他の事も出来ないので。。。とちょっと個人的には悲観的な目線ですが「やれるならやりたい」という心の声を抑えて「そうですよねぇ~この色があればいいですよねぇ」という回答で終えておりました。
「でも実際やってみてどうなるかわからないしやってみるかな。」
という想いが強くなってきました。というのもバックパックへ色々とお声を頂くようになってきたのもありますし一つつくる工数も生産している製品の中では最も多い。そうなるとより想いが込められるのでちょっと時間を取ってやってみようと思いました。
その分通常よりも選んでいただく時間を少しだけ長めに頂きますが唯一無二なカラーを是非選んでください。
UltraGrid製品他社製品
<GOLITE>
ご存じGOLITE!お取り扱い店も多く、UltraGridを使った製品を数々リリースしているので、店頭で手に取って頂けやすいので、MOUNTDOORの製品を触って頂きたいところではありますが店頭であまり触れるチャンスも少ない。。。もしMOUNTDOOR製品が気になるけどUltraGridを触ってみたいな。。。と思っている方は一度GOLITEさん取扱店にて是非手に取って頂ければと。。。
※画像をクリック
まとめ
リサイクルナイロンで環境に配慮されつつも非常にコストパフォーマンスもよく、カラバリも多いこのUltraGridを使わない手はないので、今後UltraGridを積極的に取り入れて色んなものを作っていきたいと思っています。
DyneemaやSpectraのグリッド(格子)生地も非常に人気で知名度のある生地ではありますが、ECOPAKやULTRA200で新しい時代を気付き始めているChallenge Sailcoth社には今後かなり注目です。
是非Ultragridを採用しているMOUNTDOORの製品を是非チェックしてみてください。